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2018/10/25 11:04



はじめに

今回はコーヒーの苦味成分についてお話させて頂きます。苦味というとなんとなくカフェインが思い浮かびますが、実際にはそこまで強い苦味は持っていないようです。では他に苦味成分は何があるんでしょうか?コーヒーの主な苦味成分と考えられているものは2つあるようです。


クロロゲン酸ラクトン類(CQL

クロロゲン酸ラクトン類とはクロロゲン酸類が焙煎によって変化した化合物の総称です。コーヒー独特の苦味をもっています。焙煎の中煎りで多くなり、深煎りになるにつれ減ります。


ビニルカテコール・オリゴマー(VCO

ビニルカテコール・オリゴマーとはクロロゲン酸類がコーヒー酸に、コーヒー酸が4-ビニルカテコールに変化しそれが集まって結合した分子の総称です。深煎りコーヒーの苦味をもっています。深煎りになるにつれ増えます。


焙煎によってCQLが減ってVCOが増えていく、ということですので苦味の量だけでなく、苦味の質も変化しているようです。

これら2つの苦味成分の元になるのは共にクロロゲン酸類(CGA)です。生豆の状態ではアラビカ種5.58%、ロブスタ種710%程度含まれます。これらを比べるとロブスタ種はアラビカ種の2倍近いクロロゲン酸類を含んでいます。ロブスタ種の苦味が強い理由はここからも推測できます。

その他にも以下のような苦味成分があります。


 テオフィリン テオブロミン トリゴネリン フルフリルカテコール

 イソロゲン酸類 キナ酸 キナ酸ラクトン(キニド) ジケトピペラシン類

 5-ヒドロキシメチルフルフラール(5-HMF) フルフリルアルコール

 メラノイジン カラメル コーヒー酸(カフェ酸、カフェイン酸とも) カフェイン


キナ酸

ここではキナ酸は苦味として挙げていますが、酸味や渋みとも関係があります。ちなみにコーヒーが冷めると酸味が増すのはキナ酸の化学反応によるものです。


カフェイン

カフェインの苦味に及ぼす影響は全体の10%程度と言われています。カフェインの量は焙煎ではほとんど変化しません。(深煎りで10~15%減少)

デカフェコーヒー(カフェインレス)はカフェインをほぼ100%取り除いたものですのでデカフェでないものと比べると少し苦味が弱い印象を受けます。

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コーヒーに含まれるカフェイン量はどのくらい?ドリップとエスプレッソの一日に飲む目安


【参考文献 】

百珈苑(最終閲覧日:20181025日)

https://sites.google.com/site/coffeetambe/coffeescience/physiology/coffeetaste/bitter/compounds



coffeechemistry.com(最終閲覧日:20181025日)

https://www.coffeechemistry.com/chemistry/acids/quinic-acid

https://www.coffeechemistry.com/chemistry/acids/chlorogenic-acid


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